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機動戦士ガンダムSEED DESTINY 男女逆転物語
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「死んでない…ああ…あたし、大丈夫。大丈夫よねステラ…」

宇宙に飛び出し、ようやく恐ろしい白い機体を振り切ったステラは、まだ小刻みに震えている冷え切った自分の体を両腕で抱き締めた。

―― 大丈夫…大丈夫…ネオが待ってる…ネオ…待っててね…

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「強奪部隊ならば外に母艦がいるはずです。そちらは?」
クルーにアーモリーワン内の惨状と戦闘状況を逐一報告させながら、ミネルバ艦長タリア・グラディスは宙域の防衛隊に連絡を入れた。
(このタイミングで、彼らは一体どこから侵入したのか…)
タリアは親指を軽く噛みながら思いを巡らせていた。
 
エクスカリバーを構えたインパルスは、黒い機体の正面に立っていた。
「…なんだこれは!?」
ステラは見慣れぬ機体にジャマをされ、怒りで腸が煮えくり返りそうだ。
普段はおとなしい彼女だが、一旦怒りを爆発させるとスティングでさえ手を焼く。
カオスに乗ったスティングはステラの様子を慎重に測りつつ、ライブラリの照合を急いだ。しかし同じザフトの機体のはずなのに、どれだけ検索をかけてもインパルスの情報は出てこなかった。
「あれも新型か?ガンダム?どういうことだ…あんな機体の情報は…」
スティングは2人とは別のところで戦っているアウルを呼んだ。
彼なりの(3人一緒にいた方がいい)という本能的な直感だった。
 
シンは構えたエクスカリバーを引きながらいきなりジャンプした。
届くはずのない距離と思われたのに、相手の機体はブースターパワーやサスペンションの作りがジンやゲイツとは比べ物にならないらしく、その跳躍力で距離を詰められたステラが慌ててシールドを構える。
が、あれだけ巨大な対艦刀で打ちつけられては耐え切れず、ガイアはいきなり弾き飛ばされて再び地を舐めた。
「…こいつっ!」
シンはそのままエクスカリバーを振り下ろそうとしたが、ステラは身をよじって半身を翻し、そのままMA形態に変形して後退った。
 
「シン、命令は奪還だぞ!わかってるんだろうな?あれは我が軍の…」
インパルスの通信機から慌てたようなアーサー・トラインの声がする。
明日の進水式では、ミネルバ同様お披露目の要となるはずだった新型モビルスーツだ。それを前日に奪われたりしたら、ザフトはいい笑いものになるだろう…しかしシンの容赦のない戦いぶりを見て、副長はもう一つ、「パイロットに破壊される」という心配をつけ加えた。
「わかってます」
シンは落ち着いた声で答えた。
しかし実際は無傷でとなるとできるかどうかはわからない。
自分も演習以外でこの機体を動かすのは初めてだし、何より相手の技量が演習相手とは比べ物にならない。
(大体、何でこんなことになったんだ?)
休憩から戻ってみればこの騒ぎだ。
議長が到着していて、最も警備が強固であるべきこの時期に強襲なんて…シンは疑念を抱きながら、ブレードを広げて突っ込んできたカオスをいなした。
「なんだってこんな簡単に…敵に…!」
シンは大胆にもこんなところまで忍び込み、同胞を殺して新型を強奪しようとしている目の前の「敵」を睨みつけた。
「でぇぇっ!」
再度攻撃をかわされたステラの怒りは頂点に達した。
彼女は四足の足でブレーキングをして姿勢を制御すると素早く向き直り、再びインパルスに攻撃を仕掛けてくる。
(まるで、この時期を敢えて狙ったみたいじゃないか)
シンは唇を噛みしめると、エクスカリバーをマウントし、突っ込んできたガイアのショルダーを両手で受け止めた。
「…力比べだっ!」
踏ん張るインパルスの足部がコンクリートを削る。
ガガガッと大きな音がして、やがてガイアの動きが止まった。
インパルスはそのままガイアの肩を持ち上げ、ひっくり返そうとしたが、ガイアもまたさかんにスラスターを吹かし、必死に耐えようとする。
その激しい肉弾戦を目の当たりにし、少し離れたところにいるザク…アスランとカガリは、ただ固唾を呑んで見守るしかなかった。
 
その頃アーモリーワンの防衛宙域には、地球軍の新型戦艦ガーティ・ルーが近づきつつあった。しかしその姿は周囲の闇に溶け込み、ぼやけている。
ミラージュ・コロイド。
前大戦中に地球軍が開発し、Gシリーズと呼ばれるプロトタイプのモビルスーツに利用されたステルス技術である。ユニウス条約によって軍事利用は禁じられているにもかかわらず、目の前の戦艦はその脅威のテクノロジーで身を隠しながら、ザフト防衛宙域のど真ん中を航行していた。
ザフトには当然まだ気づかれていない。
「よーし、行こう。慎ましくな」
仮面をかぶったネオ・ロアノーク大佐が皮肉めいた事を言って笑った。
彼の素顔を見た者も、彼が何者なのかを知る者も、軍の中にはいない。
ただロアノークには強力なバックが付いているらしく、彼の配属される隊や艦は大金を使いたい放題だという噂が立っていた。
「主砲照準、左舷前方ナスカ級」
ガーティ・ルーは主砲ゴットフリートを起こし、ミサイル発射管にはコリントスが装填され、さらに前大戦で活躍したストライクダガーを改良したGAT-02L2ダガーLと、隠密に最適な黒いダークダガーLが数機、斥候、及び迎撃部隊としてカタパルトデッキにスタンバイした。
「発射と同時にミラージュコロイドを解除、機関最大」
ネオはそこまで言うと、口元を持ち上げて陽気そうに笑った。
「さーて、ようやくちょっとは面白くなるぞ、諸君」
艦長であるイアン・リーがそれを受け、ゴットフリートを放つ。
ほんの眼と鼻の先にいたナスカ級は、いきなり目の前に現れた敵に続けざまにゴットフリートを撃ち込まれ、成すすべもなく沈黙した。
 
この事態に、当然アーモリーワンの防衛司令部では大騒ぎになった。
突然出現した謎の戦艦からは、僚艦のローラシア級にも畳み掛けるようにミサイルが降り注いでいる。
司令官はただちに戦艦とモビルスーツ部隊の出撃を命じた。
同時にガーティ・ルーでもモビルスーツの発進が命じられ、再び回頭して主砲を放つよう、ネオが距離を測っていた。
「あちらの砲に当たるなよ!」
ネオは読みどおりに出てきたローラシア級の鼻っ柱を折り、ついでにコロニーの外壁にも挨拶代わりに主砲を撃ちこんだ。
 
その衝撃はミネルバのタリア、司令部で報告をさせている議長、そして今まさに刃を交えているシンやステラたちにも伝わった。
「この音は…?」
カガリはその不気味な振動と音に、あたりを見回した。
「外からの攻撃?…港?」
内部に手引きをした者がいるとはいえ、連中を送り出した者たちが外にいることは間違いない…防衛隊との戦闘が始まったのだろう。
(これだけの大胆な作戦なら、戦艦クラスがいてもおかしくはない)
アスランは再びモビルスーツ形態になってインパルスと打ち合うガイアを見た。
(テロリストか、それとも…)
イヤな予感がしていた。
 
「スティング、さっきの…」
「わかってる。お迎えの時間だろ?」
スティングは言った。
機体奪取後、母艦の攻撃でコロニー外壁に穴を開け、そこから脱出する手はずだ。
「遅れてる。バス行っちゃうぜ?」
「わかってると言ったろうが!」
カオスの兵装ではガイアまで傷つけかねないため、スティングはライフルを構え、隙ができるとステラの援護のため発射していた。
彼らはあらかじめ機体の慣らしも含めて好きなだけ暴れていいと言われていたのだが、時間までには必ず港口まで到達している事が条件だった。
アウルは思う存分暴れて合流のため戻ってきたものの、ステラが戦っている見慣れない機体を見て、ひどくいぶかしんだ。
「大体あれ、なんだよ?新型は3機のはずだろ?」
「俺が知るか!」
知らされていなかった機体の存在にアウルもスティングも苛立っていた。
「どうすんの?あんなの予定にないぜ…くそ、ネオのやつ!」
「けど放ってはおけないだろ。追撃されても面倒だ」
既にタイムアップが近づいている。
スティングはもどかしい援護はやめて、自身で止めを刺すと決めた。
飛び立ったカオスを見送り、アウルが可笑しそうに叫んだ。
「ハッ!首でも土産にしようっての?カッコ悪いってんじゃね、そういうの!」
そしてガイアの相手をしながらカオスの跳躍に構えたインパルスに、ショルダーのシールド内にある連装砲をありったけぶち込んだ。
「うわっ!」
思いもかけない方向からの攻撃と、ガイアを守るように降り立ったカオスを見て、シンはもう一本エクスカリバーを抜いて構えた。
カオスは兵装ポッドを起こすとミサイルを撃ち、ガイアを下がらせようと腕を出したのだが、ガイアはそれを振り切ってサーベルで斬りかかって来た。
アビスのビームが雨あられと降り注ぐ中、インパルスは思うように距離が取れず後退する。
シンはエクスカリバーをガイアに投げつけて足を止めようと試みたが、ガイアは一瞬ひるんだもののダメージがないとわかると再び突進してきた。
 
その状況を見ていたアスランが、いきなりシフトレバーを入れた。
「おいっ、何を…!?」
突然ザクが走り出した事に驚いたカガリが叫んだが、アスランは短く「つかまって!」と答えただけだ。
たった1人で強奪者と戦う機体が、みすみすやられることをよしとはできなかった。その戦いぶりを見ても、ムチャではあるが、かなり腕が立つことは確かだ。
(でも、相手が3機では…)

「もらった!」
カオスの制止を振り切って向かってきたガイアのサーベルを受け、さらにはカオスの援護射撃をシールドで避けていたインパルスに、飛び上がり、ビームランスを構えたアビスが斬りかかってくる。
防戦一方のインパルスには、それを避けるだけの距離がなかった。
シンは上空をにらみ、エクスカリバーを持つ右腕を体の前にかざしたが、折悪しくその腕にガイアがサーベルを打ち込んできてビームが反発した。
(しまった!)
シンは衝撃に耐えながら、正面から降りてくるランスを見据えていた。
しかしそれは振り下ろされる事なく、機体ごと真横に吹っ飛んで行った。
 
「なにっ!?」
よろめいて膝をつき、無様に着地したアビスは、何が起こったのかと自分を弾き飛ばした相手を見た。それは左肘から先のないザクだった。
「…こんのぉ」
ふつふつと怒りをたぎらせ、アウルは機体を元に戻した。
「なんだこいつ…ジャマしやがって!!」
彼の怒りはしゃしゃり出てきたザクに向けられ、ビームが連射された。
 
アスランはそれを避けきれずに被弾した。
さらに急速に距離を詰めたアビスのランスが勢いよく振るわれ、すでに破損していた左腕を肩から切断されてしまった。肩関節の小爆発によってバランスを崩し、機体は激しく揺れてよろめいたが、その衝撃でシートベルトもなく不安定な姿勢を取っていたカガリがコックピットに激しく頭部を打ちつけて呻き、しゃがみこんだ。
「カガリ!」
「う…」
シートの後ろに腰を落としたカガリの額から血が流れた。
カガリは手で傷を抑えたが、その指の間から見る見る血が溢れてくる。
アスランは驚き、シフトレバーを入れると素早く後方へと跳び退った。
 
ザクに逃げられたアビスは不満げにランスを構えなおしたが、再び時間を見てスティングに合図した。スティングは頷き、未だに戦いをやめようとしないガイアを見て舌打ちした。
(このままじゃヤバい)
その時、スティングの予想通り援軍が現れた。
それは先ほどのザクウォーリアと同型だが、赤いカラーリングが施されたルナマリア機と、レイが乗る白いザクファントムだった。
調整中だった各自の機体に乗ろうと駆けつけたものの、ルナマリアは破壊されたハンガーの下敷きになった自分の機体を見て呆然とし、先に乗り込んだレイが瓦礫をどけてくれてようやく発進できたのだ。
「このぉ!よくも舐めた真似をっ!」
逃げられたザクの代わりにインパルスに攻撃を仕掛けようとするアビスに、上空からルナマリアがビームライフルを放った。
アウルは援軍の到着を見て眉をひそめ、スティングに言った。
「きりがない!こいつだってパワーが…」
「離脱するぞ!ステラ、そいつを振り切れるか?」
ステラは未だインパルスと斬り合っている。
「すぐに沈める!こんな…私は…私はっ!」
しかしインパルスはあれだけ巨大なエクスカリバーを自在に操り、ガイアを近づけさせない。傷を負わないステラも大したものだが、かといっていつまでもこの膠着状態を続けるわけにはいかない。
しかもそのインパルスの横に、ザクファントムが援護に降り立った。
 
これまでだ…スティングはガイアとインパルスの間に割って入った。
「離脱だ!やめろ、ステラ!」
しかしステラは止まらず、カオスの機体ごと突っ込もうとする。
「私が…こんなぁーッ!!」
喚き散らすステラの声がカオスとアビスの通信機から漏れ聞こえた。
スティングは彼女を落ち着かせようとガイアを抑えこんでいたが、その時、呆れたような声でアウルが言った。
 
「じゃ、おまえはここで死ねよ」
 
突然、ステラの時間が止まった。
鼓動が激しくなり、はぁはぁと呼吸が浅くなる。
ガイアの動きが止まったことを知ってスティングが「やめろ!」と言ったが、アウルは構わずそのまま続けた。
「ネオには僕が言っといてやる。さよならってな!」
「死ぬ?…あたし…そんな…」
スティングはアウルを叱咤した。
「黙れバカ!余計なことを!」
「止まんないじゃん、しょうがないだろう?」
これでステラはまた長く「あれ」の中に入る事になるじゃないか…入った事で自分たちの何がどう変わるのかスティングは知らないが、それでもなんとなく、長い時間入るのはよくない感じがしていた。
「結果オーライだろ?」
おとなしく従って離脱を始めたガイアを見てゲラゲラ笑うアウルに苦々しい想いを抱きながら、スティングは追ってくる3機にビームとミサイルを撃って威嚇し、アウルもそれにならった。
相手がひるむと、2人はガイアを連れて脱出ポイントへと向かう。
「逃がすもんですか!」
彼らを追って飛び立ったインパルスとザクファントムに続いてルナマリアも飛び立ったのだが、その途端にエンジンがブスンとイヤな音を立てた。
「ええっ!?」
ザクウォーリアはそのまま急激に推進力を失っていく。
(ウソでしょ?)
ルナマリアは何もできないまま戦闘不能の憂き目を見た。
 
「大丈夫?」
安全圏まで下がったザクのコックピットで、アスランはカガリの傷に自分のハンカチを当てて血を押さえた。
「ああ…大丈夫だ」
カガリは無理に笑って「気にするな」と言ったが、ショックもあって顔色が悪い。
「ごめんなさい、つい…すぐに安全に降りられる場所を探すから」
アスランは安全な場所を探してあたりを見回した。
しかし見える景色は破壊された建物と燻る煙、傷ついた人を運ぶ移送車やバギーばかりだった。銃を持った兵士や、ガスマスクをつけた特殊工作員も慌しく行きかっている。
(どこへ行けばいいんだろう?安全な場所は…)
アスランはきょろきょろと見回していたが、やがて見慣れた人影を見つけた。
それは長い黒髪をなびかせた長身の男性だった。
アーモリーワンの破壊が激しくなり、安全のためにと司令室から連れ出されたデュランダル議長は、ある場所に向かっていた。
(…戦艦ミネルバ…)
アスランはその目的地である、威風堂々とした新型戦艦を見つめ、やがて意を決したようにザクを歩ませていった。
 
「アンチビーム爆雷、発射と同時に加速20%、10秒。1番から4番、スレッジハマー装填。モビルスーツ、呼び戻せ!」
ナスカ級を続々と轟沈させ、守備隊のゲイツと戦闘を繰り広げているガーティ・ルーでは、遅れている3機を待っていた。
「失敗ですかね?」
艦長がネオに尋ねた。港を潰したといっても、アーモリーワンは軍事工廠だ。
奇襲ならまだしも、長期戦になればこちらの不利になる。
「わかってるよ。だが失敗するような連中なら、俺だってこんな作戦、最初っからやらせはせんしな」
ネオは少々計算が狂ったかなと頭をかき、自分が出ると言った。
「時間を稼ぐ。艦を頼むぞ」
「はっ!格納庫、エグザス出るぞ。いいか?」
艦長はモビルアーマー、EX-22エグザスの準備を急がせた。
 
一方、シンとレイは追撃を続けていた。
奪ったばかりの機体を自在に操り、シンをも圧倒する彼らの戦闘能力に、シン以上に冷静なレイも驚いていた。やがてレイは3機のしんがりを務めるアビスに追いつくと、その技量を測る意味もあって攻撃を仕掛けた。
「脱出されたらおしまいだ。その前に何としても捕らえる」
「わかってる」
アビスをレイに任せ、シンはインパルスを加速させた。
けれどそろそろパワーゲージが危険域に近づいている。
気を取られた瞬間、ガイアがカオスを振り切って向かってきたため、シンはもう一度エクスカリバーを構えた。
(おとなしくついていくと思ったら…なんだ、こいつは!)
そのめちゃくちゃで気まぐれな行動原理がシンを混乱させる。
「くっ…ミネルバ!フォースシルエットを!」
シンはガイアのサーベルの柄を受け止めながら叫んだ。
 
司令部からの応答は絶えて久しく、防衛司令部でも大混乱が続いている。
工廠内は有毒ガスが発生し、閉鎖区域も増えるばかりだ。
「艦長…これ、まずいですよね?もしこのまま逃げられでもしたら…」
インパルスとザクファントムが追っているが、未だに任務成功の報は届かない。
メイリンは今、機体不良で戻った姉の着艦誘導を行っていた。
「そんなこと、されてたまるもんですか」
タリアは苛立ちを隠せず思わず親指の爪を噛んだ。
「それにしてもどこの部隊かしらね…こんな大胆な作戦…」
防衛隊の報告によれば攻撃を仕掛けてきている新型戦艦はライブラリにはないものの、ダガーLや、ダークダガーLを擁しているという。
 
その頃ネオ・ロアノークは、今まさに彼らが近づきつつあるコロニー外壁の損傷部分近くに張り付き、様子を窺っていた。
「なんだ…?」
同じ頃、アビスと戦っていたレイは何か奇妙な感覚を感じて天を仰いだ。
(なんだろう…この感覚…知っているような…)
しかし冷静なレイが見せたそんな珍しい隙をアウルは見逃さなかった。
「うりゃ!」
アビスはザクファントムを蹴り飛ばすと、一気に加速して仲間を追った。
 
姉のザクウォーリアを格納し終わったメイリンが振り返る。
「艦長!インパルスより、フォースシルエットの射出要請です」
タリアはそれを聞いて、少し前にミネルバに乗り込んでブリッジクルーを驚かせたデュランダル議長を振り返った。
(もはや隠し通す必要もないわ)
インパルスは新型3機の陰に隠してザフトが開発を進めていた特A級の機密であり、さらにはモビルスーツ保有限度数をクリアするために「モビルアーマー」とされた、条約違反すれすれの機体だった。
軍の中でも最小限の人間しか知らないこの機体は、パイロットの人選も議長自らが行い、シン・アスカとレイ・ザ・バレルが最後までその座を競ったが、最終的に総合力で勝るシンが選ばれたのだった。
「許可します。射出して」
アーサーが複雑な表情で艦長と議長を交互に眺めた。
「もう機密も何もありませんでしょ?」
「…ああ」
議長は答え、再びブリッジは喧騒に包まれた。
デュランダルの口元が微かに微笑んだ事に気づく者などいなかった。
 
「フォースシルエット、射出シークエンスを開始します。オールシステムズ、ゴー。シルエットフライヤーをプラットホームにセットします。中央カタパルト、オンライン。非常要員は退避してください」
シルエットフライヤーが、今度はフォースを乗せて飛び出した。
索引機がインパルスの出す誘導ビーコンに引かれ、その位置に向かう。
シルエットが撃ち落される危険、戦闘状態で初めて行う換装が失敗する危険…心配性のメイリンは、シンとの訓練やミーティングのたびに、つい心配事を口に出しては呆れられたものだ。
「おまえはそんな事気にしなくていいんだよ」
そうシンに笑い飛ばされると安心できた。
(大丈夫。シンならきっとやってくれる)
 
ついてきていると思っていたガイアがいつの間にかインパルスと戦っているので、スティングは踵を返した。
「やらせるかよ!」
スティングはインパルスにミサイルとビームを撃ってガイアを守ると、力任せにサーベルで斬りかかった。両膝と爪先からもビームクローが出現し、シンはのけぞってそれを避けたが、態勢を崩したところに鍔迫り合いでのしかかられ、エクスカリバーを折られてしまった。
「ステラ!いい加減にしろ!」
インパルスを退けたスティングは、勝手に戻ったステラを叱った。
そこにザクファントムを振り切ったアビスも追いついてきた。
「しつこいぜ、あいつら」
スティングもアウルも既に帰投時間を過ぎたことに焦りを感じ始めている。
 
その途端、彼らの前で思ってもみなかった光景が繰り広げられた。
追いついてきたザクファントムがインパルスを庇うように立ちはだかり、インパルスは折れてしまったエクスカリバーを投げ捨て、ソードシルエットを背後ユニットごと外したと思うと、別の方向から飛んできた熱源…すなわち、フォースシルエットに換装したのだ。
3人は驚き、見る見るうちにチェストが青く、トリコロールカラーに変わっていくインパルスを見つめていた。
「こいつ…!」
「装備を換装した!?」
最初に我に返ったのはスティングだった。
「けど、だからってっ!」
ミサイルポッドを開き、同時にビームを放ちながらカオスはさらに上昇を続けた。
アウルもまた後ろを向きながら背部のビーム塔を起こし、バラエーナを放つ。
ステラはもはや泣き声にも近い声で 「やめて!あっち行って!」と叫びながら、インパルスから逃れようとカオスとアビスを追った。
やがてスティングが約束の座標に穴が開いている事に気づき、凄まじい勢いで噴き出す空気と共に宇宙へと吸い込まれた。
アビスとガイアもそれに続き、シンとレイは一瞬足を止めた。
 
これ以上の追撃は上の命令を仰ぐべきだ…実際インパルスのパワーも危険域に入っており、シンの心にブレーキがかかる。
けれどいいように翻弄された戦いを思い出し、シンは唇を噛みしめた。
「レイ、おまえは戻れ!」
「シン!」
命令違反は俺だけでいい…そんなシンの気持ちなど、長いつきあいのレイにはお見通しだ。だからレイもまた躊躇なくシンの後を追い、宇宙へと飛び出した。
 
「艦長、あいつら何を勝手に!?外の敵艦はまだ…」
シンとレイがコロニー外に出た事を知ったアーサーは素っ頓狂な声を上げた。
タリアは艦の全情報が映し出されているパネルを操作し、インパルスの状況を確認した。パワーゲージが残り少ない。レイの援護があっても、敵の母艦が待ち構えている宙域での戦闘には不確定要素が多すぎる…
彼の無鉄砲さに苦々しい思いを抱きながら、タリアは議長に向き直った。
「インパルスまで失うわけにはいきません。ミネルバ、発進させます」
「頼む、タリア」
議長が親しげに彼女の名を呼んだが、彼らが親しいことはクルーも知っているので、見て見ぬふり、聞いて聞かぬふりをしている。
「議長は早く下船を」
「タリア、とても残って報告を待っていられる状況ではないよ」
「ですが…」
タリアは困惑したような表情をしたが、議長は首を振る。
「私には権限もあれば義務もある。私も行く。許可してくれ」
議長の真っ直ぐな視線に、タリアは困ったような表情を見せながら、「わかりました」と答えた。議長はありがとうとにこやかに微笑った。
(これから起きることを、私は全て見届けなければならないのでね)
議長は指揮官席に体を埋めると、逸る心を抑えるように眼を閉じた。
(さぁ、共に行こう。雄々しき戦女神ミネルバよ)
 
「なに?あの子たち…」
 
ルナマリアはモニターに映った心配性の弟の不安そうな顔を見て、「整備不良で戻っただけよ」と笑ってみせてザクウォーリアから降りた。
それからヴィーノとヨウランに「散々な初出撃だった」と訴えていたが、着艦してきたザクウォーリアから民間人が降りてきたのを見て驚き、近くの兵の銃を奪い取って構えた。
「そこの2人!動くな!」
射撃は苦手中の苦手だが、安全装置は外れている。
降りてきたのは頭を布で抑えた金色の髪の男性と、藍色の長い髪の美しい女性だった。彼女を見て多くの整備兵が「ほぅ」とため息をつくのが気に入らない。
ルナマリアは彼らにゆっくり近づき、精一杯胸を張って尋ねた。
「動くな!何だ?おまえたちは…」
青い顔をした地味なスーツ姿の男の頭に添えられた布には血が滲み、彼を支えるように背に手を回している女はこちらを睨みつけた。
「軍の者ではないな?なぜその機体に乗っている?」
男はケガをしているし、もしや操縦してきたのはこの女だろうか?
ルナマリアは黒いジャケットを着た、スラリと背の高い彼女をジロジロと見た。
「銃をおろしなさい」
やがて、彼を庇うように前に出た彼女が片手を突き出して言った。
「こちらはオーブ首長国連邦代表、カガリ・ユラ・アスハ氏です。私は随員のアレックス・ディノ」
ルナマリアの強い口調に全くひるむことなく、むしろ丁寧ではあるがきっぱりとした口調で返されてしまい、軍人とはいってもこういった緊迫した場面には全く慣れていないルナマリアはたじろいでしまった。
「デュランダル議長との会見中、騒ぎに巻き込まれ、避難もままならないまま、この機体を借りました」
「オーブの…アスハ…」
「代表は怪我もされています。議長はこちらに入られたのでしょう?お目にかかりたいのですが」
アスラン…今はアレックス・ディノと名乗る彼女は毅然と言い放ち、ルナマリアはまだ銃は構えていたものの、すっかり気圧されてしまっていた。
 
「くそっ…どこだ?」
宙域に出たシンは3機を見失い、索敵を行っていた。
港口では激しい戦闘が行われているようで熱紋反応が多い。
(この混乱に乗じて逃げられては元も子もない)
シンはあらゆるスイッチを入れると、オールレンジに索敵レーダーを展開した。
「シン!」
そこにザクファントムが追いついてきた。
「レイ?何してるんだ!?戻れって言ったろ!」
驚いて怒るシンには答えず、レイはいつものように落ち着いて言った。
「一旦退くんだ。やみくもに出ても…」
そんな2機を、じっと見つめている機体があった。
見たこともない新型と、ニューミレニアム。
「なるほどねぇ…これは確かに俺のミスかな?」
ネオはニヤリと笑い、3人のやんちゃな子猫たちの大苦戦を想像した。
 
ミネルバは発進シークエンスを始めていた。
航行責任者である副長のアーサーが、ミネルバはこれより発進と同時に戦闘ステータスに移行することを宣言した。
「本艦はこれより発進します。各員所定の作業に就いてください」
メイリンの声が響き、艦の機関が動き出した。
ルナマリアは数人の兵を伴い、怪我をしているオーブ代表と随員を連れて医務室に向かっていたが、アラートや慌しく廊下を走る兵を見て驚いていた。
「避難するのか、この艦?プラントの損傷はそんなに酷いのか?」
カガリが周りを見回しながら呟き、アスランも怪訝そうに天井を見上げた。
しかし事態は彼らが考えるよりもう少し深刻だった。
「機関始動。ミネルバ発進する。コンディションレッド」
タリア・グラディス艦長が発令を下すと、メイリンがそれを報じる。
「ミネルバ発進。コンディションレッド発令、コンディションレッド発令」
「え!?」
それを聞いたルナマリアとアスランは思わず同時に声を上げてしまう。
「パイロットは直ちにブリーフィングルームへ集合してください」
アスランは驚いてルナマリアに向き直った。
「戦闘に出るの?この艦は」
「あ、え…っと…」
安全だと思って避難してきたのに、最高責任者のデュランダル議長を乗せたまま正体不明の敵と戦闘態勢に入るなど、正気の沙汰ではない。
ルナマリアもまた、アスランの剣幕と、たった今弟が告げたコンディションレッドの発令に戸惑いを隠せなかった。
(わ、私だってよくわかんないわよぉ)
ルナマリアが視線を泳がせると、やはり驚いたカガリが思わず言った。
 
「アスラン!」
 
アスランははっとしてカガリを見、その顔を見てカガリもまた、「しまった!」というように唇を一文字に結んだが、既に遅かった。
「…アス、ラン…?」
ルナマリアは2人を見つめ、聞き覚えのあるその名を反芻した。
(アスラン…アスランって…アスラン…ザラ?)
 
突然放たれた多数のビーム砲に追われ、シンとレイは散開した。
しかし離脱しただけではやまず、砲撃がシンを追いかけてくる。
それは「ガンバレル」と呼ばれる有線式の遠隔操作兵装だった。
知識としては当然持っているが、実際に戦ったのは初めてなので、シンはこの小さくて凶悪な「搭乗者なき攻撃」に戸惑っていた。
「くっ…どこから?」
「さあ、その機体もいただこうか!」
「シン!うッ!?」
ガンバレルに追われるシンを見てレイは援護に向かおうとしたが、再び襲ってきたあの不可思議な感覚に戸惑い、一瞬足を止めた。
 
自分にとても近いような、それでいて不愉快な、けれどひどく懐かしい…
 
(一体なんだ…この感覚は!?)
レイはその奇妙な感覚に囚われながらも、自身の成すべき事を思い返した。
今はただ、あの3機を奪還すべく戦うのみ。
怜悧な表情に意志を載せ、レイはシンを襲うガンバレルの正体を突き止めるべく、前進していった。
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制作裏話-PHASE2-
インパルスのお披露目回であり、レイやルナマリアのザクも出撃してきます。2話目からいきなり作画が「崩壊のぐっさん画」でゲンナリしました。(ちなみに最終回もぐっさんでガッカリでした)

今回読み返して、自分の苦労が思い出されて苦笑しきりでした。DESTINY本編に身も心も破壊された満身創痍の私が、再びDESTINYに真っ向から向き合うのですから、それはそれは苦労が絶えませんでした。PTSDを克服するために軍に入ったシンじゃないけど、まさに「荒療治」です。逆デスの最終回を迎える頃にはすっかり傷も癒えていましたが、まだこの頃は記憶を辿るだけでも血を噴出す有様でした。

メインは3機を相手にするシンの戦闘なのですが、本編では既にこの時点でインパルスの魅力がいまひとつ出ていませんでしたね。ミゲルのジンをアーマーシュナイダーだけで撃退したキラに比べ、シンはカオス、ガイア、アビスにかすり傷一つ負わせられていません。

後には随分戦闘シーンも変更しましたが、この時はなるべく本編に忠実に書こうとしていました。
とはいえ、エクスカリバーを折られる描写は本当は入れたくなかったんですよね…実際、最初に自分のイメージだけで書いた時は折られたりしませんでした。だって主人公が初陣で虎の子の武器をいきなり折られるなんて、カッコ悪いじゃないですか~。

こういうところに既にキラとの差が出てますよね。武器を折られたり奪われるのがキラなら別にいいんですよ、1話の時点ではキラは素人なんだから。でもシンは訓練を受けてるんですよ?最新鋭機に乗ってるんですよ?いくら3機相手でも、もうちょっと格好よく描いてあげて欲しいですよね、主役らしく。ガンダムらしく。

そこで私が逆デスの戦闘シーンを描くにあたって決めていたのが、シンを本編のように「喚かせる」のをやめるという事。シンは戦場ではとても冷静な戦闘員です。たまにキレる事もありますが、基本的には冷静で頭脳明晰、学習能力も非常に高く、恐ろしく高い戦闘能力を持っています。

それから、セリフや説明のみならず、仲間との関係によっても彼のパーソナリティーを浮き彫りにしようと試みています。よき友であるレイはもちろん、同い年のシンを兄貴分のように思い、強い憧れを持っているメイリンの眼を通して「エースのシン」を描こうと思っていました。これはメイリンを男にしたおかげでできた事のひとつです。

一方でアスランの援護でシンは救われましたが、そのとばっちりを受けたカガリがケガをしてしまいます。
兵士としてはまだちょっと頼りないルナマリアとの対決はアスランの迫力勝ち。けれどカガリのうっかり発言で正体がばれてしまいます。偽名を使うなら日頃から「アレックス」と呼ぶようにしとけと。

ただ、私はアスランもカガリも好きですが、「シンを中心に物語を進める」という時に、こうして「主人公クラスのキャラ」が別のドラマを進行させているのは、やはり全体的に物語そのものを散漫にさせますね。
本編などは視点がむしろアスランサイドにシフトしていましたから、最初から主人公のシンの印象が薄くなってしまっています。これは絶対制作陣の力不足ですよ。

というか、同時進行できるほど技量もないし器用じゃないんだから(そんなの種でいやというほどわかってるだろうに何故やるのか)初めからシンに全力を注げと言いたいですよ。それがイヤならキラが主人公続投か、アスランを主役に据えた「SEED2」でよかっただろうと。

キラを主人公にし、シンがダークで無口なアンチヒーローとして、家族の仇であるキラとアスランの前に立ちはだかり続けるという構想もありましたが、それは明らかに本編準拠から外れるのでできませんでした。そういうのは二次創作で書いている方も多いみたいですから、私はあくまでも本編準拠をモットーに、「シンを救済し、主人公として成長させる」事を目標に据える事にしました。

思わせぶりに出てきたネオについても四苦八苦しています。何をどうしてもムウには繋がらないし、かといってネオとしてどうキャラを立たせるかも悩みに悩みまくりました。そして結論が出ないまま中途半端に終わってしまいました。彼については不本意ではありますが、何とかしてあげようと思うほどの思いいれもなく…うーん、なんだか複雑な気分です。

とにかく「気負い過ぎ」「考えすぎ」「書き進むのに一苦労」という苦しみばかりが伝わってきて、こちらまで重苦しい気持ちになるPHASEです。

そんな中でも、シンについてはイメージどおりクレバーに描けたのでまずますの発進でした。
になにな(筆者) 2011/05/26(Thu)23:53:42 編集
Natural or Cordinater?
サブタイトル

お知らせ
PHASE0 はじめに
PHASE1-1 怒れる瞳①
PHASE1-2 怒れる瞳②
PHASE1-3 怒れる瞳③
PHASE2 戦いを呼ぶもの
PHASE3 予兆の砲火
PHASE4 星屑の戦場
PHASE5 癒えぬ傷痕
PHASE6 世界の終わる時
PHASE7 混迷の大地
PHASE8 ジャンクション
PHASE9 驕れる牙
PHASE10 父の呪縛
PHASE11 選びし道
PHASE12 血に染まる海
PHASE13 よみがえる翼
PHASE14 明日への出航
PHASE15 戦場への帰還
PHASE16 インド洋の死闘
PHASE17 戦士の条件
PHASE18 ローエングリンを討て!
PHASE19 見えない真実
PHASE20 PAST
PHASE21 さまよう眸
PHASE22 蒼天の剣
PHASE23 戦火の蔭
PHASE24 すれちがう視線
PHASE25 罪の在処
PHASE26 約束
PHASE27 届かぬ想い
PHASE28 残る命散る命
PHASE29 FATES
PHASE30 刹那の夢
PHASE31 明けない夜
PHASE32 ステラ
PHASE33 示される世界
PHASE34 悪夢
PHASE35 混沌の先に
PHASE36-1 アスラン脱走①
PHASE36-2 アスラン脱走②
PHASE37-1 雷鳴の闇①
PHASE37-2 雷鳴の闇②
PHASE38 新しき旗
PHASE39-1 天空のキラ①
PHASE39-2 天空のキラ②
PHASE40 リフレイン
(原題:黄金の意志)
PHASE41-1 黄金の意志①
(原題:リフレイン)
PHASE41-2 黄金の意志②
(原題:リフレイン)
PHASE42-1 自由と正義と①
PHASE42-2 自由と正義と②
PHASE43-1 反撃の声①
PHASE43-2 反撃の声②
PHASE44-1 二人のラクス①
PHASE44-2 二人のラクス②
PHASE45-1 変革の序曲①
PHASE45-2 変革の序曲②
PHASE46-1 真実の歌①
PHASE46-2 真実の歌②
PHASE47 ミーア
PHASE48-1 新世界へ①
PHASE48-2 新世界へ②
PHASE49-1 レイ①
PHASE49-2 レイ②
PHASE50-1 最後の力①
PHASE50-2 最後の力②
PHASE50-3 最後の力③
PHASE50-4 最後の力④
PHASE50-5 最後の力⑤
PHASE50-6 最後の力⑥
PHASE50-7 最後の力⑦
PHASE50-8 最後の力⑧
FINAL PLUS(後日談)
制作裏話
逆転DESTINYの制作裏話を公開

制作裏話-はじめに-
制作裏話-PHASE1①-
制作裏話-PHASE1②-
制作裏話-PHASE1③-
制作裏話-PHASE2-
制作裏話-PHASE3-
制作裏話-PHASE4-
制作裏話-PHASE5-
制作裏話-PHASE6-
制作裏話-PHASE7-
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制作裏話-PHASE9-
制作裏話-PHASE10-
制作裏話-PHASE11-
制作裏話-PHASE12-
制作裏話-PHASE13-
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制作裏話-PHASE47-
制作裏話-PHASE48①-
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制作裏話-PHASE49②-
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制作裏話-PHASE50③-
制作裏話-PHASE50④-
制作裏話-PHASE50⑤-
制作裏話-PHASE50⑥-
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制作裏話-PHASE50⑧-
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