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機動戦士ガンダムSEED DESTINY 男女逆転物語
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背中に折り畳まれたオルトロスを背負ったガナーザクが、手を振って合図を送ってきた。先に行けという事らしい。
(あいつ…俺をデブリ避けにする気だな)
シンは苦笑し、「後でメシを奢れ」と、ルナマリアとレイと自分にだけわかる、アカデミー時代からの暗号サインを送った。

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「敵艦に変化は?」
議長が暴いた彼女の正体に驚いていたメイリンは、副長の声も気づかないようだった。
アスラン・ザラって…元議長の娘で…
(あの、ラクス・クラインの…婚約者!?)
彼にとっては彼女がアスラン・ザラ本人であることより、むしろ「悲劇の英雄の許嫁」であることの方がよほど衝撃的だった。
いつまでたってもメイリンが答えないので、バートが彼に代わって「まだ動きはありません」と答えた。
(神経質で真面目が取り得のこいつが、珍しいな)
バートは肩をすくめ、再びモニターに眼を戻した。
「よし!ランチャーワン、ランチャーシックス、1番から4番、ディスパール装填。CIWS、トリスタン起動。今度こそ仕留めるぞ!」
アーサーは主砲の準備を始め、機会を待つことにした。
 
アスランは黙り込み、議長を見つめていた。
逆にカガリは立ち上がると、彼女を庇うように腕を伸ばす。
「議長…それは…」
タリアはアレックス・ディノと名乗った彼女が、軍人ではないかという勘が当たったことに加え、面識はなかったが、噂に聞いている数々の「伝説」を残したアスラン・ザラであったことにため息をついた。
(オーブ代表と、元ザフトのトップ・エリートにして、脱走兵…)
何をどう考えても、頭痛の種である事に変わりはない。

「ご心配には及びませんよ、アスハ代表」
議長はにこりと笑い、カガリに頷いてみせた。
「私は何も、彼女を咎めようと言うのじゃない」
全て承知済みだと議長が言ったのは、あの頃、アスランが誰にも言わずに覚悟していた「戦後は脱走兵として裁かれ、銃殺刑だろう」という件の「決着」についてだった。
「処分は、ユニウス条約締結後に」
プラントの暫定政権をまとめていた前議長アイリーン・カナーバは、アスランはじめディアッカやバルトフェルドなど、多くのクライン派脱走兵については、全て有罪、銃殺刑に処す事を決め、同時に条約締結による終戦を機に大赦を発令して、彼らについては一切の咎めなしとした。
イザークら、兵による助命嘆願書はほぼ90%の回収率だったとも聞く。
ディアッカは一般兵降格を条件に復隊し、アスランはそのまま除隊した。
「俺と一緒に来ればいい」
行き場のない彼女に、オーブの主権を取り戻す交渉を始めたカガリは迷いなく手を差し延べ、アスランもためらいながらその手を取った。
カガリの傍にこそ、自分のすべき事があると信じたかった。
さらに、彼女が存在する事でザラ派残党を刺激したくない政権の後押しがあった。
アイリーン・カナーバは条約締結と共に議長を辞するつもりでおり、その際に何か火種となりそうなものを残さぬよう心を砕いていた。
「穏健派だって、私たちを邪魔に思うかもしれないわ」
奇しくもあの時、アスランとラクスが懸念していた通りの結果になった。
 
「ただ、どうせ話すなら本当のきみと話がしたいのだよ、アスラン」
本当の自分…アスランはそう言われて物思いに沈んだ。
「それだけのことだ」
議長はそう言って前を向いた。
うつむいたアスランの肩をカガリがそっと叩く。
気にするなというように軽く頭を振るカガリに微笑みで答えたものの、アスランの心には、まるでもやもやと黒い雲がかかってくるようだった。
 
「あんまり成績良くないんだけどね、デブリ戦」
シンを先に行かせながら、2機のゲイツRを間に挟んでしんがりを務めるルナマリアはあっけらかんと言った。
「苦手なのはデブリ戦だけじゃないだろ、ルナは」
呆れたように答えたものの、シンはルナマリアの屈託のない健やかな明るさがとても気に入っている。彼女は誰に対しても表裏がなく、男女問わず人気も高い。
しかし反面、裕福な家庭で何不自由なく育ち、不幸のかけらもない彼女を「苦労知らずの甘ちゃん」と侮っている節がある。
それがたまに彼の心の奥底をチクリと刺した。
「向こうだってもうこっちを捉えてるはずだ。油断するな」
「わかってる。レイみたいな口きかないでよ、調子狂うわ」
ルナマリアは憤慨したが、事実なので腹いせに舌を突き出した。
シンはレーダーで拾える範囲を拡大しようとしたが、電波障害がひどい。
(ECMが出ている…ということはやはり近くにいるはずだ)
だがミネルバからのデータで予測していた座標に近づいても敵影はない。
(何でだ?何でまだ何も…)
その途端、レーダーから不自然に敵影と思しき光点が消え、シンは「しまった!」と思い至ってインパルスの足を止めた。
ゲイツRとルナマリアの赤いザクが先頭のインパルスを追い越してしまい、3者は慌ててスラスターを噴射して制動をかけた。
「何よ、シン!どうしたの!?」
 
「デコイです!」
敵影に近づくインパルスとザクをレーダーで追っていたアーサーが、敵艦いまだに動きなしというマリクの報告に不可解そうな顔をした時、アスランが突然叫んだ。
カガリもタリアも驚いて彼女を見つめたが、議長は振り向かない。
メイリンが慌ててもう一度レーダーを見ると、その時は既にデコイの反応は消失していた。
「ボ、ボギーワン、ロスト!」
はめられた…タリアは再び敵の策にはまった事を知って唇を噛んだ。
 
デコイと気づいたシンはいち早く反転したが、既に彼らは待機していた3機の新型の射程に入ってしまっていた。
デブリの陰から飛び出したカオスがショルダーのミサイルポッドを全弾発射させながら突撃する。
「…っ!こいつら!」
シンはシールドを構えながら飛び退り、この派手な歓迎に応えた。
 
一方インパルスとザクの間に飛び込んだアビスは、シールド先端の砲門を開くと、向かってくる3機にビーム砲を撃ちこんだ。
ルナマリアとデイルが乗るゲイツRはかろうじて避けたが、もう1機は間に合わずモロにビームを喰らって爆散した。
「ショーン!!」
ルナマリアの声が聞こえ、ショーン機のシグナルがロストした。
(このためにデコイを放って俺たちをおびき寄せたのか)
シンは肩のレールキャノンを起こし、ケルベロスを両手で構える。
「散開して、各個に応戦!」
そう短く命じると、ブラストインパルスが誇る重火器の砲門を開いた。
 
その頃、ミネルバではボギーワン本体の索敵が急がれていた。
ショーンのゲイツRがロストし、デコイに気づいて戻ったシンたちは、待ち伏せしていた新型3機と交戦状態に入っている。
そんな上を下への大騒ぎのミネルバブリッジとは対照的に、静かに潜航作戦を進めているガーティ・ルーでは、リーがダガーLの発進を命じていた。
位置的には既に相手艦の後ろを取っており、厄介な新型の白いモビルスーツは3機が足止めしている。
「ミサイル発射管、5番から8番発射!主砲照準、敵戦艦」
ガーティ・ルーはアンカーを外すと、ゆっくりと前進を始めた。

「後ろ!?」
タリアは敵艦の出現座標を聞き、確認のためにモニターを覗き込んだ。
さらにモビルスーツの熱紋反応もある。タリアはさっきまで取っていた攻撃態勢から迎撃態勢へスイッチするよう指示したが、既に遅すぎた。
追ってくる敵艦の主砲ゴットフリートが火を噴き、ミネルバの艦体をかすめる。
さらに数機のダガーLに取りつかれ、至近距離で攻撃が始まると、不気味な振動がブリッジを襲った。ミサイル発射管が次々と潰され、スラスターが異常を知らせる。
「機関最大!右舷の小惑星を盾に回り込んで!」
マリクが小惑星すれすれに艦首をまわし、大きな遠心力で艦が揺れた。
「メイリン、シンたちを戻して!残りの機体も発進準備を!」
タリアはさらに、盾にした小惑星表面の隆起をうまく使って直撃を回避するよう指示し、副長には引き続き迎撃を命じたが、後ろを取られたままではジリ貧だ。
このままではじきに詰まれてしまう。
「回り込めないの?」
「無理です!回避だけで、今は…!」
アーサーが「レイのザクを出しましょう!」と進言したが、タリアの元にはハンガーから、今の位置ではカタパルトデッキからモビルスーツの発射進路が取れない旨の報告が上がってきていた。
どちらにせよ小惑星とデブリの狭間に追い込まれてしまった今、脱出しなければ勝機はない。
 
「もらい!」
アウルがランスを一閃し、残ったもう1機のゲイツRを肩先から切り裂いた。
「デイル!」
機体よりも長く巨大なオルトロスを両手で構えたルナマリアが、デブリ帯の間を素早く動くガイアにビームを撃ちこみながら叫ぶ。
「あっと言う間に2機も…」
アーモリーワンではザクのエンジン不調で戦線離脱したため、彼ら新型と戦うのは今回が初めてのルナマリアは驚愕し、絶句した。
その時、シンもルナマリアもメイリンからの信号を捉えた。
「ミネルバが!?私たち、まんまとハマったってわけ!?」
「ああ、そういうことだ」
こいつらの待ち伏せだけじゃなく、ミネルバも後ろを取られた…
「俺たちを分断するのが目的だったんだ。だけど…」
シンはたった今仲間を屠ったアビスに向かってケルベロスを放った。
「あっちにはレイが残ってる。カタをつけて戻るぞ!」
「了解!」
ルナマリアも負けじとオルトロスを構えると、ライフルでガイアを援護しているカオスを追い払った。
 
資料によれば、最近新たに開発された姿勢制御装置が載せられているガイアの動きは驚異的だった。四足歩行のMA形態で無重力の宇宙空間を自在に跳ね回り、デブリを足がかりにして推進するのだ。
あの衝撃なら真空では秒速レベルで離脱してもおかしくないのに、さほどのスラスター操作もせず、機敏に動き回っている。
「何よ、あんたたちは!この泥棒がぁ!」
ルナマリアは苛立ち、陣取ったデブリの上からガイアを狙った。
「落とす!」
ステラはちっとも当たらないザクの巨砲など恐れもせずに距離を詰め、背部のビーム砲を撃ちながらブレードを展開して突進してきた。
「当たるもんですか!」
ルナマリアはそれを連続バク転のような動きで避け、デブリの端で体勢を整えると素早くオルトロスを構えて、駆け抜けてくるガイアを狙い撃った。
「回り込め、アウル!今度こそ首もらおうぜ!」
オルトロスに追い払われたものの、機敏に動くガイアが有利と見て、カオスはインパルスに向かった。
「僕は別にいらないけど!」
両者はミサイルとビームを放ってインパルスの逃げ道を塞ぐ。
(これじゃ位置が悪い)
シンはジャベリンを抜き、くるくると回すとミサイルの装填にわずかなタイムラグがあるカオスに投擲した。するとそれを避けようとしたカオスに一瞬の隙ができ、シンは一気に距離を詰めると至近距離でレールガンを放った。
「なにっ!?」
ダメージを受けたカオスを蹴り飛ばし、ジャベリンを回収したシンは、ガイアの機動性に悪戦苦闘しているルナマリアの元へ向かった。
ステラには「戦闘の記録」は残っていても、「戦闘の記憶」はない。
けれど彼女は向かってくる白い機体を見て、再び怒りをたぎらせた。
「何なのよ、あんたはまた!」
飛び掛ってきたガイアに、シンは思いっきりカウンターを喰らわせた。
 
激戦を繰り広げるシンたちが戻れずにいる間に、ミネルバは完全に小惑星間に挟まれて動けなくなっていた。「壁」に阻まれ、さらにダガーLに潰されて、火器は半分が用を成さなくなっている。
「浮遊した岩に邪魔されて、こちらの砲も届きません!」
CICのチェンが悲痛な声で報告を上げ、アーサーが艦長を振り返る。
タリアは親指を噛みながら突破口を見出すべく思索を続けた。
 
「粘りますな」
リーの言葉に、ネオは「足を止められたら艦は終わりさ」と笑う。
そしてCICにはあの小惑星にミサイルをぶち込めと命じた。
「砕いた岩のシャワーをたっぷりとお見舞いしてやるんだ。艦体が埋まるほどにな…」
それから自分も出ると言って後を託した。
還る艦がなくなれば、あの白い新型もまんまと手に入るさとほくそ笑みながら。
 
「ミサイル接近!数6!」
タリアは迎撃を命じたが、アスランはモニターでその軌道を読み、いぶかしんだ。
(これは…直撃コースじゃない?ということは…)
「まずい!艦を小惑星から離してください!」
再びアスランの声がブリッジに響いた。
「急いで!」
アスランは叫んだが、タリアもマリクも言葉の意味を図りかね、彼女を見たまま固まっている。その途端大きな衝撃が襲ってきた。
ミネルバが盾にしていた小惑星にミサイルが次々と着弾し、砕けたデブリがミネルバの艦体を直撃し始めたのだ。
重力がない空間では多くのデブリは秒速で散らばっていくが、何割かはミネルバと小惑星の間を行き来して間を埋めた。
このままミサイルを撃ちこまれたら動けなくなる…タリアは敵に丸見えになることを覚悟で離脱を決めたが、第2波が容赦なく襲い掛かり、ますます身動きが取れなくなる。
「4番、6番スラスター破損!艦長、これでは身動きが!」
しかも悪い事に、この間にダガーLが彼らの鼻先に展開していた。
追い詰められたタリアは、レイを出させるようデッキに通告した。
エイブスは「出せませんよ!」と抗議したが、待機していたレイは「いい、歩いて行く!」と言うとデッキに向かって歩き出し、強引に出撃した。
(ミネルバにはギルが乗っているんだ…絶対にやらせるものか!)
父とも兄とも慕うデュランダル議長を守るため、レイはなりふりなどかまわずにザクファントムで飛び出した。
 
シンとルナマリアも交戦中で戻れず、ミネルバにはもはや手駒がない。
その間にもミサイルで砕かれたデブリが艦体を閉じ込めていく。
「この艦に、もうモビルスーツはないのか?」
議長のその言葉に、カガリもアスランもはっと顔をあげた。
ハンガーには2人が乗ってきたザク以外にも、もう数機あった…
「パイロットがいません!」
打開策が見つからずにイラついているタリアが吐き捨てると、アスランは軽く息を飲み込み、カガリもまたチラリと彼女を見る。
(いるんだ、乗れるヤツならここに…でも…)
握り締められた彼女の拳に気づき、カガリは手を伸ばしてそれを包みこんだ。
(カガリ…)
アスランは彼の心配そうな瞳を見て拳をほどき、その手を握り返した。
繋いだ手から、温かいぬくもりが伝わってくる。
この艦を守ることは、オーブ代表であるカガリを守る事なのだ。
(大丈夫、策はまだある)

「艦長、タンホイザーで前方の岩塊を…」
アーサーが恐る恐る進言したが、タリアにデブリが増えるだけだと却下され、しゅんと引き下がった。
「右舷のスラスターはいくつ生きているんですか?」
そんな2人の間に、またしてもアスランが言葉を挟んだ。
メイリンは今をチャンスとばかりに皆と一緒に彼女を見つめる。
「6基よ。でもそんなのでノコノコ出てってもまたいい的にされるだけだわ」
タリアは不機嫌そうに状況を報告した。
民間人に答える義理などないが、打開策がない今、無視するのも気が引ける。
「同時に、右舷の砲を一斉に撃つんです。小惑星に向けて」
「ええッ!?」
たった今「タンホイザー案」を却下されたばかりのアーサーが驚いた。
「で、でもそれだとデブリが増えるだけだって、今艦長が言ったばかりだぞ?」
「爆発で一気に艦体を押し出すんです。まわりの岩も一緒に」
「バカ言うな!そんなことをしたらミネルバの艦体だって…」
 
ところが自分の案をあっさり却下した艦長がこの案に乗り気らしく、「いいわ、やりましょう」と即答したのでアーサーは仰天した。
「か、艦長?しかし今は…」
「そう、今は!…状況回避を優先します!」
タリアは忌々しそうにアーサーを睨んだ。
「右舷側の火砲を全て発射準備。右舷スラスター、全開と同時に一斉射」
「後で話しましょう」とおあずけを食わされたアーサーはしぶしぶ引き下がり、パイロットのマリクとCICのチェンがタイミングを計り始める。
(どうなっても知らないぞ!)
アーサーはヤケクソな気分でカウントダウンを始めた。
 
外から見ると、ミネルバの悲惨な状況はよりよくわかった。
(早く脱出させなければ…)
レイがダガーLに向かったその時、覚えのある不可解な感覚が襲ってきた。
あのモビルアーマーが近くにいる…レイは不愉快さに首を振った。
同時にネオもそれを感じており、案の定白いザクの姿を認めて苦笑した。
「何なんだ?きみは一体…白い坊主くん?」
レイは肩のミサイルポッドを開くとファイアビーを発射した。
そのままダガーLをライフルで仕留め、もう1機にも近づいていく。
「下がれ、ミラー!こいつは手強い。おまえは艦を!」
しかしその命令は実行されることなく、ミラーは急接近してきたザクファントムのトマホークで脳天を割られ、あっという間に爆発した。
 
新型3機をなかなか振り切れずにいるシンも、母艦を気にしていた。
レイが防衛にあたっているとはいえ、ミネルバにはもうパイロットがいない。
(あのモビルアーマーもいるかもしれない)
シンは厄介な「小さな攻撃者」を操る敵を思い、チッと舌打ちした。
「戻らないと、やられちゃうわよ!?」
ルナマリアが後衛で支援、シンが前衛シフトを取っているが、戦力は拮抗しており、戦況は膠着状態といってもいい。
(…なんとかしないと!)
シンはデブリを背にしてビームを撃ってくるアビスに砲口を向け、そのまま横にスライドさせた。狙ったのはアビスではなく、アビスの後ろだった。
「なにッ!?」
アウルは大ハズレだと思った砲がすぐ後ろのデブリを割ったことを知り、砕けた岩塊に巻き込まれた。VPS装甲の機体にダメージはないが、パワーゲージは急激に減っていく。奇しくもミネルバが陥ったのと同じ策を使い、シンはアビスの足を止める事に成功したのだった。
 
シンは次にブラストと似た兵装を持つカオスとミサイルを撃ちあう。
(あれはどちらかといえば遠距離支援機だ…ならば…!)
シンは素早くジャベリンを抜いた。本来の目途は近接戦闘用ではないが、シンはそのまま距離を詰めると、手に持ったジャベリンを振り上げた。
防御を考えなかったのでパワーゲージは見る見る減ったが、一気に差を詰めたことで、カオスのボディに大きなダメージを与えられた。
「くそっ…何で落とせないんだよアレは!これじゃまた…」
スティングは斬られた勢いでバランスを崩し、一時離脱した。
 
(よし、これで残るは1機…!)
シンは再びルナマリアの元に戻り、手早くケルベロスを起動する。
それからインパルスはマニピュレーターを突き上げると不可解な動きをした。
「…え!?」
その意味をただ一人読み取れるルナマリアが驚きの声をあげた途端、シンはいきなりガナーザクの後ろに回り、背中のバレルを引きちぎった。
「なっ、何すんのよ!!」
シンはそれをガイアに向かって投げると一斉にケルベロスを撃った。
呆気に取られていたルナマリアもそれを見て慌ててオルトロスを放つ。
先ほどのシンの合図は、「タイミングを合わせろ」というものだった。
着弾し、引火した燃料が爆発を起こしてガイアの進路を塞いだ。
ステラがその衝撃を避けてようやくガイアを立て直した時には、ザクを伴ったインパルスは既に戦闘宙域を離脱していた。
「あいつ…あいつーッ!」
ステラの怒声を合図に、3人は怒りに燃えて2機を追った。
 
「岩塊に邪魔されて直撃は期待できませんが…」
「追撃不能にまでに追い込めばいい」
動けずにいるミネルバに決定打を叩き込むため、主砲の射程距離まで近づいたリーは発射を命じた。そろそろあの3機のパワーも厳しい。
「大佐は不満かもしれんが、今回は納得していただこう」
 
一方、ミネルバも最終手段を取るべく準備が進められている。
衝撃に備えるようアラートが流れ、ブリッジにも緊張が走った。
「行くわよ!右舷スラスター全開!」
「右舷全砲塔、撃ぇ!」
その途端、ミネルバの艦体がすさまじい衝撃と共に大きく左に傾いた。
そのまま360度ロールするのではないかというほどの衝撃だったが、ミネルバはかろうじて態勢を保ち、舞い散った大小のデブリに傷つけられて大ダメージを受けながら、ようやく自由になった。
 
その様子を見ていたレイは、近づきつつあるボギーワンへの艦砲を示唆した。
無論、タリアもこの機会を逃すつもりなどない。
(これまで舐めさせられた辛酸…一部とはいえ、返せてもらうわよ!)
「回頭30!ボギーワンを討つ!」
「タンホイザー照準、ボギーワン!」
アーサーも意気込み、ミネルバ最強の砲、陽電子砲で敵を狙う。
「撃ぇ!!」
 
動けまいと踏んで近づいたガーティ・ルーは、鼻先で生き返った敵艦の破砕砲にロックされた。これには冷静沈着なリーもさすがに顔色を変え、あらん限りの声で回避を命じたが、陽電子砲は紙一重ギリギリで艦体を掠め、必死の回避によって兵装と側壁をいくらか削られただけで身を翻した。
「あの状況からよもや生き返るとは!」
ダメージを喰らった母艦を見て、ネオは舌打ちした。
(平和ボケしているかと思ったが、なかなかしぶといな、ザフトも…)
「きみもな!」
トマホークで斬りかかって来たブレイズザクをクローでいなすと、ネオはガンバレルを放って一斉に攻撃させた。
レイは素早く1基破壊したものの、避けきれずダメージを受ける。
ネオは視界を失ったザクに向けてさらにミサイルとビームで畳み掛けた。
そして徐々に近づき、とどめを刺す隙を狙った。
しかしそんな彼らの間に突如ビームが割って入り、なおかつビームの合間に赤いザクがトマホークで襲い掛かってきた。
「こんのぉ!」
ぶん、と振るわれたそれをかわし、ネオは一気に離脱した。
「またいつの日か出会えることを楽しみにしているよ、白い坊主くん…」
それから楽しそうに笑って言った。
「そして、ザフトの諸君!」
 
傷ついたガーティ・ルーからも帰還信号が発せられた。
ネオはインパルスとザクを追ってきたスティングたちを認めると、彼らに光信号を発して母艦へと向かった。
(キ・ト・ウ・セ・ヨ…)
「ちぇ、2点勝ちで終了か」
アウルが不服そうに言ってスラスターを逆噴射させて止まった。
「仕方ない。ステラ、ネオが呼んでるぜ。帰って来いってさ」
宇宙空間に映える帰投信号を見ていたステラは微笑み、「うん」と頷いた。
先ほどまでの猛々しく、凶暴な戦士の表情は、もうどこにもなかった。
 
「インパルス、ザク・ルナマリア機、戻りました。パワー危険域です」
「艦長、さっきの爆発でさらに第二エンジンと左舷熱センサーが…」
ミネルバの損傷は大きく、逃げていくボギーワンの追撃は不可能だ。
「グラディス艦長、もういい。あとは別の策を講じる」
重苦しい沈黙に包まれたブリッジに、議長の柔和な声が流れた。
「私も、アスハ代表をこれ以上振り回すわけにはいかん」
「…申しわけありません…」
タリアは肩を落として悔しそうに言ったが、すぐにいつもの表情に戻り、「皆、よく頑張ってくれたわ」とブリッジクルーをねぎらった。
 
「本当に申しわけありませんでした、アスハ代表」
議長と艦長は2人を連れて再び士官室に向かっていた。
「こちらの事などいい。ただこのような結果に終わったことは、私も残念に思う」
カガリはやや険しい表情で答えた。
新型は強奪され、既に実戦に投入されているのだ…正体を隠そうとしていたが、「地球軍」だろうとカガリは思う。
これが意味する事を予想ができないほど、自分は楽観主義ではない。
「早期の解決を心よりお祈りする」
続いてタリアが今後の見通しについて説明した。
「既にアーモリーワンへの救援、調査隊が出ているとのことですので、うち一隻をこちらへ皆様のお迎えとして回すよう要請してあります」
「ありがとう、艦長」
「しかし先ほどは彼女のおかげで助かったな、艦長」
議長が思い出したように明るく言った。
「さすがだね、数多の激戦をくぐり抜けてきた者の力は」
「いえ…出過ぎたことをして申しわけありませんでした」
アスランは遠慮がちに小さく呟いたが、タリアは首を振って礼を述べた。
「判断は正しかったわ。ありがとう」
議長と艦長が部屋の前で暇乞いをして去ると、カガリはアスランに入室を促したが、アスランは「少し歩いてくる」と言って断った。
カガリは何か言いかけたが、「そうか」とだけ言って彼女を見送った。
 
「シン!姉さん、レイ!大丈夫だった?」
半舷休息が言い渡されてすぐ、メイリンはハンガーへと向かったが、ちょうどそこにシャワーを浴び、制服に着替えてサッパリした3人がエレベーターで上がってきたところだった。
「大丈夫じゃないわよ!」
ルナマリアは両手を広げて大げさに訴えた。
「シンったら私の兵装をもぎとって爆弾代わりにしたんだから!」
「ルナだって俺をデブリ避けにしたんだから、おあいこだろ」
メイリンはそんな2人の会話を楽しそうに聞きながら、早速ブリッジで仕入れた情報を報告した。
「オーブのアスハ代表の随員は、実は…」
「アスラン・ザラ?あいつが?」
シンはさっきハンガーで見た、アスハの傍にいた髪の長い女を思い出した。
そんなシンの様子を見ていたルナマリアは、「そうだ!」と手を叩いた。
「彼女、確かラクス・クラインの婚約者なのよね?悲劇の英雄の!」
シンはへぇと言っただけだが、それは逆にメイリンをグサリと傷つけた。
「でも、本当に名前まで変えなければいけないものなのかな?」
ルナマリアに尋ねながら、メイリンは休憩室に足を踏み入れた。
「元議長の娘で、ザフトレッドで、特務隊…FAITHだったんでしょう?」
「何言ってのよ、あんたは。いくら昔…」
その途端、メイリンは息が詰まったように呻いて口を閉ざした。
目の前に、先ほどまでブリッジにいた美しい女性が座っていた。
 
シンは急に厳しい顔つきになり、ジロジロと彼女を見つめた。
レイはそれに気づいたが、何も言わず彼女にペコリと頭を下げた。
男3人が何も言わないので、ルナマリアはつかつかと彼女の前に出た。
「へぇ…ちょうどあなたの話をしていたところでした、アスラン・ザラ」
ルナマリアはにこやかに笑い、握手を求めて右手を差し出した。
アスランはその挑戦的な態度に、困ったように彼女を見上げたが、拒絶するわけにもいかず、そのままの姿勢で彼女の手を取った。
「まさかと言うかやっぱりと言うか…伝説のエースに、こんなところでお会いできるなんて、光栄です」
彼女の皮肉交じりの言葉に怒るほど、自分は子供ではない。
アスランは手を離すと静かに答えた。
「そんなものじゃないわ…私はアレックスよ」
 
―― 偽りの名…偽りの存在…私は私だけど、本当の私ではない…
 
「だからもう、モビルスーツにも乗らない?」
可愛らしい顔をした兵士は、チクチクとアスランの心を刺した。
(あの時、思わず名乗りを上げそうになった…乗れますと。乗りますと)
アスランの脳裏に、先ほどのミネルバの危機が蘇った。
そして隣に座った彼の姿と、握り合った手のぬくもりも。
自分には今、命に代えても守らなければならない人がいる。
そのために好むと好まざるに関わらず戦う必要があるのなら…
(戦わなければ…守れないのなら…)
かつて父が繰り返したその言葉が、アスランの心に痛みをもたらした。
「よせよ、ルナ」
鋭い声が飛び、アスランははっと顔を上げた。
(この声…さっきカガリに暴言を吐いた赤服…)
アスランは先ほど遠眼に見た彼を間近で見た。
「乗りたくないなら、乗らなくていいさ」
シンは吐き捨てるように言った。
「オーブなんかにいるヤツに…何もわかってないんだから」
ただの八つ当たりとわかっていても、ざわめいたシンの心は収まらなかった。
こんなに浮かない顔をしている彼女が、かつて自分と同じくザフトのエースだったという事も、何だか不思議とシンの心をイラつかせた。
「俺たちは今だって命がけで戦ってきて、ショーンとデイルが死んで…」
シンはまだ出会って日は浅かったとはいえ、戦友を思い出して拳を握った。
「レイ、ルナ、メイリン。行こう」
シンはそのまま踵を返し、レイは「失礼します」と告げた。
ルナマリアは2人を見送ると、もう一度彼女の方を向き直った。
「でも、艦の危機は救ってくださったそうで。ありがとうございました」
シンが彼女に攻撃的だったせいで、ルナマリアはややご機嫌だった。
逆にメイリンは、こんなところにたった1人でいた彼女が気になったが、晩生の彼が女性に話しかけたりできるはずもなく、ペコリと頭を下げると「待ってよ、姉さん!」と言いながら慌てて姉の後を追いかけた。
アスランは再び静寂の戻ったその部屋で、長い事座って考えていた。
 
その頃、宙域の安全確認や哨戒を行っているザフトの監視衛星では、奇妙なデータを見て職員たちの間にざわめきが起こっていた。
「え!?そんなはずないだろ?」
「いや、何度も確認した。見てくれ」
彼はデータを示し、2時間前と現在の状況を比べてみろと言った。
そう言われると、わずかながら動いているように見えなくもない…
「そんなバカな!ユニウスセブンは安定軌道にあるはずだぞ!?」
ユニウスセブン…血のバレンタインで壊滅した悲劇のコロニーが、ゆっくりと動き出していた。地球へ…ナチュラルたちの故郷へと…

報告書の提出を終え、インパルスの様子を見て、シンは自室に戻った。
そして、どんな時も肌身から離さないピンク色の携帯電話を手に取る。
「おまえ、ピンクの携帯なんか持ってんの?」
軽々しいところのあるヨウランが勝手にこの携帯に触れ、アカデミー入学初日から取っ組み合いのケンカになった。
ヨウランを止めたのがヴィーノで、自分を止めたのがレイ。
(そんな俺たち2人を引っぱたいたのが、鼻っ柱の強いルナだったっけ)
ふ…と、シンの顔が歪んだ。
泣いているような、笑っているような、不思議な表情だった。
笑い方を忘れていた自分に、それを思い出させてくれたのはルナマリアであり、レイであり、メイリンやヴィーノやヨウランだった…
 
「はい、マユで~す。でもごめんなさい。今マユはお話できません。あとで連絡しますので、お名前を発信音のあとに…」
 
もうどこにもいない妹の声が流れる。
(俺から全てを奪ったのは、オーブだ…アスハが、俺から全てを奪った)
シンはもう一度メッセージをリピートした。
「はい、マユで~す…」
未来が閉ざされ、過去に閉じ込められた妹の声がする。
 
しかしそれ以上に過去に囚われ、もがき続けている自分自身がいることを、シンはまだ知らなかった。
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制作裏話-PHASE4-
まだまだ私の模索は続いていますが、本編を見た人には「本編よりはシンにスポットが当たってる…かな?」と、少しでも感じられていただけたら大変嬉しいです。

まず、本編ではまんまと引っかかってしまったデコイに、逆デスのシンは直前で気づきます。だってうっかり引っかかるなんてあまりにカッコ悪いじゃないですか、シンは正規の軍人なのに!(しかしSEEDの時といい、ザフトはデコイに弱いのか?)

本編では押されっぱなしの印象が強かったデブリ戦でも、レイより腕の劣るルナマリアと連携し、デブリを盾にしてアビスの足を止めたり、あろうことかルナマリアの赤ザクのガナータンクをぶっちぎって爆発させるという、本編では全くしなかった荒っぽい戦いを繰り広げます。
そもそも私、こういう泥臭い戦い方が好きなんですよね。ガンダムパイロットといえばやっぱり、窮地に陥った時に力を発揮してナンボだと思うし、シンにはキラよりアグレッシヴであって欲しいと思ってましたから。

また、最終回で生かされたシンたち3人にだけわかる暗号サインも出てきました。これは軍で正式に採用されている指文字やサインとは違います。軍用語には必要のない日常会話的なサインなので、「おごれ」「ありがとう」「あとで」「あいつはバカ」「うるせぇ」などです。彼らが友人として本当に仲がいい事を示したかったんですよね。

ちなみにシンがインパルスのマニピュレーターで出したサインは「合わせろ」です。ルナマリアは一瞬何の事かといぶかしみましたが、すぐに意図を汲み取り、ケルベロスに合わせてオルトロスをぶっ放しました。

一方ミネルバではアスランがピンチに陥ったミネルバを救います。本編では相変わらずアスランの心理描写というのは置き去りだったので、逆デスでは「ミネルバを救う事」=「カガリを救う事」だという定義づけをしました。それくらいはあってもいいと思います。

カガリが拳を握り締めたアスランの手を握るのは、本編の子供っぽいカガリには無理でしょうが、逆デスのカガリならできると思います。同時に、彼なら行き場のないアスランに、自分と共に来るよう言ったろうとも思います(本編は一体どうだったのか未だによくわかりませんけどね)

なお、アスランやディアッカ、バルトフェルドたちの処遇については創作です。ここは本編でもボカされてしまってイマイチわからなかったので、退陣を見越していたアイリーン・カナーバによる「終戦に伴う大赦」はあり得るのではと思い、取り入れました。カナーバ政権がいつまで続いたのかはよくわからないのですが、戦後処理を終えた後、早期に退陣するのはありかなぁと。デュランダル政権のいい意味でも悪い意味でも「磐石振り」を見るに、議長は結構早く就任したのではないかと思われるので。

またこのPHASEでは、シンやルナマリアがアレックスではなく「アスラン」と言葉を交わします。
逆デスのルナマリアは一途にシンを慕っているヒロインなので、アスランに対して最初はやや敵対心を持っています。握手は本編にはありませんが、女性同士の牽制だと、こういうの、ありますよね~

逆種のイザークはアスランとガチで格闘はできても握手するのは大分時間がかかったという設定でしたので、いい対比になっていると思います。ちなみにシンがPHASE7で早々とアスランと握手するのも、このへんを意識しています。

本編では全く語られなかった(SUIT CDでは少しだけ触れましたが)アカデミーでのことにも触れました。創作になるので書くかどうか迷ったのですが、彼らの出会いのエピソードは本編でも知りたかった事なので、ヨウランとシンが取っ組み合いのけんかをしたとしました。やりそうじゃないですか、彼らなら。
でもここでそう書いたおかげで、PHASE20では「PAST」をまさにシンの過去として描けました。

それにしてもやはり苦労のあとが忍ばれます。
あっという間に死んでしまったショーンとデイルを思い出させたり、アスランへの言葉が八つ当たりだとわかっていたり、戦闘中に冷静に状況を分析したりと、シンのパーソナリティーが徐々に明らかになっています。

冷静でありながら熱いシンを、とにかく「格好よく書く!」と意気込んでいましたね。
になにな(筆者) 2011/06/06(Mon)22:16:53 編集

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Natural or Cordinater?
サブタイトル

お知らせ
PHASE0 はじめに
PHASE1-1 怒れる瞳①
PHASE1-2 怒れる瞳②
PHASE1-3 怒れる瞳③
PHASE2 戦いを呼ぶもの
PHASE3 予兆の砲火
PHASE4 星屑の戦場
PHASE5 癒えぬ傷痕
PHASE6 世界の終わる時
PHASE7 混迷の大地
PHASE8 ジャンクション
PHASE9 驕れる牙
PHASE10 父の呪縛
PHASE11 選びし道
PHASE12 血に染まる海
PHASE13 よみがえる翼
PHASE14 明日への出航
PHASE15 戦場への帰還
PHASE16 インド洋の死闘
PHASE17 戦士の条件
PHASE18 ローエングリンを討て!
PHASE19 見えない真実
PHASE20 PAST
PHASE21 さまよう眸
PHASE22 蒼天の剣
PHASE23 戦火の蔭
PHASE24 すれちがう視線
PHASE25 罪の在処
PHASE26 約束
PHASE27 届かぬ想い
PHASE28 残る命散る命
PHASE29 FATES
PHASE30 刹那の夢
PHASE31 明けない夜
PHASE32 ステラ
PHASE33 示される世界
PHASE34 悪夢
PHASE35 混沌の先に
PHASE36-1 アスラン脱走①
PHASE36-2 アスラン脱走②
PHASE37-1 雷鳴の闇①
PHASE37-2 雷鳴の闇②
PHASE38 新しき旗
PHASE39-1 天空のキラ①
PHASE39-2 天空のキラ②
PHASE40 リフレイン
(原題:黄金の意志)
PHASE41-1 黄金の意志①
(原題:リフレイン)
PHASE41-2 黄金の意志②
(原題:リフレイン)
PHASE42-1 自由と正義と①
PHASE42-2 自由と正義と②
PHASE43-1 反撃の声①
PHASE43-2 反撃の声②
PHASE44-1 二人のラクス①
PHASE44-2 二人のラクス②
PHASE45-1 変革の序曲①
PHASE45-2 変革の序曲②
PHASE46-1 真実の歌①
PHASE46-2 真実の歌②
PHASE47 ミーア
PHASE48-1 新世界へ①
PHASE48-2 新世界へ②
PHASE49-1 レイ①
PHASE49-2 レイ②
PHASE50-1 最後の力①
PHASE50-2 最後の力②
PHASE50-3 最後の力③
PHASE50-4 最後の力④
PHASE50-5 最後の力⑤
PHASE50-6 最後の力⑥
PHASE50-7 最後の力⑦
PHASE50-8 最後の力⑧
FINAL PLUS(後日談)
制作裏話
逆転DESTINYの制作裏話を公開

制作裏話-はじめに-
制作裏話-PHASE1①-
制作裏話-PHASE1②-
制作裏話-PHASE1③-
制作裏話-PHASE2-
制作裏話-PHASE3-
制作裏話-PHASE4-
制作裏話-PHASE5-
制作裏話-PHASE6-
制作裏話-PHASE7-
制作裏話-PHASE8-
制作裏話-PHASE9-
制作裏話-PHASE10-
制作裏話-PHASE11-
制作裏話-PHASE12-
制作裏話-PHASE13-
制作裏話-PHASE14-
制作裏話-PHASE15-
制作裏話-PHASE16-
制作裏話-PHASE17-
制作裏話-PHASE18-
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制作裏話-PHASE20-
制作裏話-PHASE21-
制作裏話-PHASE22-
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制作裏話-PHASE29-
制作裏話-PHASE30-
制作裏話-PHASE31-
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制作裏話-PHASE33-
制作裏話-PHASE34-
制作裏話-PHASE35-
制作裏話-PHASE36①-
制作裏話-PHASE36②-
制作裏話-PHASE37①-
制作裏話-PHASE37②-
制作裏話-PHASE38-
制作裏話-PHASE39①-
制作裏話-PHASE39②-
制作裏話-PHASE40-
制作裏話-PHASE41①-
制作裏話-PHASE41②-
制作裏話-PHASE42①-
制作裏話-PHASE42②-
制作裏話-PHASE43①-
制作裏話-PHASE43②-
制作裏話-PHASE44①-
制作裏話-PHASE44②-
制作裏話-PHASE45①-
制作裏話-PHASE45②-
制作裏話-PHASE46①-
制作裏話-PHASE46②-
制作裏話-PHASE47-
制作裏話-PHASE48①-
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制作裏話-PHASE49①-
制作裏話-PHASE49②-
制作裏話-PHASE50①-
制作裏話-PHASE50②-
制作裏話-PHASE50③-
制作裏話-PHASE50④-
制作裏話-PHASE50⑤-
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